井上医院

水戸市の内科,循環器科,消化器科,放射線科 井上医院

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よくある質問

●質問の答え

1)風邪を早く治すための注意は?

 風邪は、主にウイルスという病原微生物が感染して、熱、咽頭痛、咳、鼻水など上気道炎症状を起こす病気です。ウイルスは強い病原体でないので、人の皮膚からは入れず、のど、鼻、眼などの粘膜面から侵入しようとします。これを阻止しようとする人の側の防衛機能が低下すると、体内への侵入と増殖を許し風邪が発症します。体の冷え、過労、ストレス、寝不足、栄養不良などがあると、この防衛機能である体力が一時的に低下します。従って、風邪を予防し、また、早く治すための注意は、
1)体にウイルスが付かないように、手洗いとうがいをすること、
2)体力が落ちないように、温かくし(保温)、疲れないようにしストレスを減らし(安静)、よく眠り(睡眠)、消化のよいものを食べる(栄養)ことです。
 しかし、症状が3週間以上遷延する場合は肺結核など、また、38.5℃を越える高熱が出る場合は肺炎やインフルエンザなどの恐れがあるので、検査の必要な場合があります。

2)インフルエンザは風邪とどこが違う?

 上気道の急性炎症を起こすウイルス感染症であることから、風邪の一種と考えられます。しかし、病原体であるインフルエンザウイルスの毒性が強いので、初日から高熱が出ます。肺炎や脳炎を合併し重篤になる割合が一般の風邪より高いので、危険な風邪として区別すべきです。
 疑われたらその場で、15分ほどで結果の出る鼻水の検査を行い診断します。治療はよく睡眠をとるなど体力回復の注意を徹底し、風邪薬とともにインフルエンザウイルスを殺すタミフルという専用のお薬を内服していただきます。解熱すれば快方に向かい、感染力もなくなります。
 予防にワクチンがよく効くので、風邪の流行る前の10~11月に接種されたらよいでしょう。

3)ウイルスとはどんな病原体?

 ウイルスは核酸という遺伝物質だけの生き物で、他の生物の細胞に侵入し、その構造を借りて増殖する寄生々物です。増殖するとき寄生した細胞を破壊すると毒性が生じます。例えば、鳥インフルエンザは宿主の鴨と共生している間は毒性はありませんが、鶏に寄生すると毒性が生じ死に至らしめます。
 人類は地球上に生まれてからおよそ20万年、今や他の生物を圧倒してゆるぎない存在です。しかし、最近、征服したと思っていたウイルスに巻き返されています。血清肝炎、エイズ、サーズ、鳥インフルエンザなどのウイルス伝染病のニュースが世界を震撼させています。発生してから40億年の長い時間を生き抜いてきたウイルスですから、撲滅しようなどとは考えず、共存してゆく道を選ぶほうが賢明です。

4)花粉症ってどんな病気?

 人の体には侵入してこようとする病原体を防御する免疫システムがあります。侵入歴のある病原体を記憶し、これを専用に破壊する抗体の設計図を準備します。再び病原体が侵入すると、大量に抗体を作り撃破します。この抗体が誤って人体を刺激すると、アレルギー疾患が起こります。花粉症は、眼、鼻、喉に花粉が付着すると体内に抗体が産生され、その刺激により眼のかゆみ、流涙、鼻汁、鼻閉、咽頭痛などが起こる病気です。
 花粉の種類は、アメリカではぶたくさ、イギリスではかもがや、日本ではすぎと国により異なります。日本ですぎ花粉が増えたのは、戦前からすぎの植林が行われ、特に、戦後の木材の輸入解禁に押され林業が荒廃し、すぎ林の管理が悪くなったためです。さらに、車の排気ガスや脂肪食の増加、生活のストレスなど文明の弊害が体のアレルギー体質を強め、患者数の増加を招いたのです。
 現在、アレルギー体質を治す有力な治療法はありません。対症療法として、花粉の飛ぶシーズンになったら、花粉を吸わないように注意し、アレルギー体質を抑制する薬を毎日服用し、症状が出たらそのつど症状を減らす内服薬や点眼薬を用いるのが一般的です。

5)肥満はなぜ健康に悪い?

 かって貧しい時代は栄養状態が悪く、体の作りも脆弱で、ばい菌に対する抵抗力も不充分なため、長くは生きられませんでした。文明と医療の進歩、栄養状態の改善により寿命は飛躍的に伸びました。しかし今日、飽食の時代を向かえ生活習慣病がクローズアップされてから、若年層の肥満が目立つようになり、逆に寿命が短むことが懸念されています。
 人類は太古の食うや食わずの進化の過程で、栄養を蓄える機能を身に付けました。もし食事を摂りすぎると、使い切れない栄養が脂肪に変換され皮下や内臓に多量に貯蔵され、血液中にもあふれます。体重が増加して肥満、血中の脂肪が増えて高脂血症、血圧が上昇して高血圧、血糖が上昇して糖尿病が起こります。これらの生活習慣病を放置すると、年をとって脳梗塞や心筋梗塞などの合併症を招き寿命が短かくなります。
 特に、身長から計算する標準体重(Mで表す身長の2乗x22)の20%増しを越えると、健康に有害な体重と言わざるを得ません。

6)体重を減らす方法は?

 結論から言うとダイエット(食事のカロリー制限)が必要です。運動は飽くまで補助療法です。
 食べたカロリーから生命活動で消費するカロリー(基礎代謝)と運動で消費するカロリーを差し引いた出納により、体重の増減が決まります。プラスの出納なら増え、マイナスの出納なら減ります。従って、体重を減らすには、食事を減らすか、運動を増やすかですが、運動で消費するカロリーは思ったほど多くはなく、効率が悪いようです。例えば、ご飯一膳100Calを消費するには2Kmのジョギングが必要といった具合です。食事を減らすほうが効率がよいことがお分かりいただけるでしょう。
 ところが、ダイエットには乗り越えなければならない壁があります。空腹感です。食べたカロリーにより血糖が充分に上昇するとそれを脳が感知し満腹感をおぼえます。また、その食事量が現在の体重を維持しています。体重が減るように食事量を減らせば当然満足感は得られません。空腹感なしに減量は不可能なのです。空腹だとひもじく、わびしく、不幸な気持ちになります。我慢しすぎると反動で却って食べすぎて、減量開始前より体重が増えてしまうことにもなりかねません。欲張らず年間10Kg程度の余裕のある減量目標を立てるほうが成功すると思います。

7)胸がドキドキしたら?

 ジョギングして胸がドキドキしても、心臓が少し速くなるだけなら心配はいりません。しかし、脈が抜ける感じや胸の不安感を覚えたら、それは心臓のリズムが乱れる不整脈かもしれません。
 心臓は休みなく全身に血液を送るポンプですが、この機能を支障なく行うには、その壁を作る多くの筋肉が足並みをそろえて、リズムよく収縮を繰り返さなくてはなりません。心臓の右房にあるペースメカーが規則的に電気を発生し、これが電線を介して筋肉全体に伝わることで、心臓の律動的な収縮が可能になります。もし、この電線に断線や漏電が起こると異常な回路が形成され、そこから飛び出した電気が正常と異なる過剰な収縮を起こします。これが不整脈で、心臓が血液を送る圧力にむらが生じるため、多くのばあい胸に動悸と不安を感じます。
 不整脈は種類と程度により、突然死や心不全を起こす危険なものから放置してもよい無害なものまで、その重症度はさまざまですが、症状だけではわかりません。携帯型の小さな心電計を体に装着し24時間の心電図を記録し、不整脈の種類や出現様式などを詳細に検討します。もし、危険な所見が認められたら、それに最も有効と思われる薬を選び処方しますが、薬はたいがいよく効いてくれます。

8)心房細動とは?

 不整脈の一種類です。脈が絶えず不規則に打つのが特徴です。心臓は体に血液を送るポンプですが、補助ポンプとして働く心房のあちこちに何かの理由で異常な電気が次々と不定期に発生するので、心臓は全く不規則なリズムで収縮します。
 上室性期外収縮という心房由来の不整脈が普段から出ている人に多くみられます。発症は発作的に突然起こります。脈拍がいきなり普段の倍の150/分以上に速くなるため、胸の不快感を覚えます。高速で空回りする状態が数日以上続くと、心筋が疲労して心不全を起こすことがあります。また、心房の実質的な収縮が失われ内部に血栓ができるので、そのかけらが脳に流れ血管を詰まらせ脳卒中を起こすことがあります。
 心房細動の発作が起こったら、これを正常リズムに戻す薬と脳卒中を予防する血栓予防薬を服用していただきます。薬が効くと2日ほどのうちに脈拍が徐々に減少しやがて正常リズムに戻ります。しかし、すでに3ヶ月以上経過している場合は正常には戻らないので、慢性心房細動として心拍数を減らすお薬と血栓予防剤を続けていただくことが必要になります。